2026.03.25

北海道のミルク、イタリアの機械。ふわりと溶けるソフトクリームの秘密

びっくりドンキーでお食事をしていただいた後、多くのお客様にご注文いただく「北海道ソフトクリーム」。 実は、このソフトクリームを毎日お店でお出しする裏側には、少し手のかかる機械と向き合う、私たちの地道な日々があります。

どうしてあえて手のかかる機械を使い続けるのか。そこには、譲れない味へのこだわりがありました。

なめらかさを生み出す、イタリアから来たソフトクリームマシン


私たちが全店で導入しているのは、イタリア・カルピジャーニ社製のソフトクリームマシンです。

私たちが理想とする味わいをブレずに再現できるのは、この機械でした。

その最大の理由は、よりなめらかな口当たりを目指した独自の機構にあります。

私たちがこだわって作っているソフトミックスは油分(脂肪分)が高く、冷やす際に脂肪球が固まり、ザラザラとした食感(チャーニング)になってしまうという課題がありました。

しかしこのマシンは、シリンダーの壁から削り取るように製造するため、脂肪球がすりつぶされ、なめらかな食感を生み出してくれます。

さらに、独自の機構によって空気をたっぷりと一定に含ませることができるため、冷たすぎず、ふわりとシルキーな口当たりに仕上げています。

繊細な機械と歩む日々


しかし、このマシンでおいしさを守り続けるためには、毎日の地道な作業が欠かせません。

品質を追求する緻密な設計になっている分、この機械は部品数が多く、構造が非常に複雑です。

そのため、毎日の洗浄・殺菌は行いながらも、週に1回実施する分解洗浄には慣れたスタッフでも1時間から2時間もの時間がかかります。

また、繊細な機械であるがゆえに、不調や故障の対応が発生することもあります。

そこで生まれた現場の課題はイタリアのカルピジャーニ本社とも共有し、自社に合わせてマシンをアップデートさせてきました。

優れた機械だけでは、この味は作れない


ここまで機械にこだわっている私たちですが、実は「機械が優れていればおいしくなる」という単純な話ではありません。

この機械の特性を最大限引き出すための「専用のソフトミックス」があって初めて、あの味は完成します。

ソフトクリームのおいしさを決める生乳は、北海道の伊達市近隣で搾られた新鮮なものを使用しています。

そして、その良質な生乳をソフトミックスに加工しているのが、グループ会社である「牧家」です。

生乳は自然の恵みゆえに季節によって成分が変化するため、加工工場では毎日成分を細かく計測し、安定した品質でご提供できるよう微調整を行っています。

さらに商品開発の現場では、カルピジャーニ社のマシンの「空気をたっぷり含ませる」という最大の特性を活かすため、数年の歳月をかけて専用レシピを開発しました。

実はここには、大きな壁がありました。マシンに空気をうまく含ませるためには、ミックスをサラッとした状態(低粘度)にする必要があります。

しかし、ソフトクリームとして深いコクや濃い味を出すためには乳成分を高める必要があり、そうすると必然的に粘度が上がってしまいます。

「マシンのためのサラッとした低粘度」と「おいしさのための濃厚なコク」。この相反する条件を同時に成立させなければならなかったのです。

おいしさを決定づける「隠し味」と「隠し技」


この「サラサラなのに濃厚」という難題をクリアするために、私たちは独自のアプローチを重ねました。

その中でも大きな鍵となったのが、あえて加えた「隠し味」と、見えない「隠し技」です。

まずは、隠し味である「塩」。

一般的なソフトクリームよりもあえて糖度を低く設定し、その上で微量の「塩」を加えることにしました。

ほんの少しの塩気が、スッキリしているのにコク深い、豊かなミルク感をグッと引き立ててくれるのです。

そしてもう一つが、「殺菌温度」をコントロールする見えない隠し技です。

製造工程において、高温で殺菌するとタンパク質が変性して粘り気が出てしまいます。

そこで、品質と安全基準を満たした範囲内で最適な温度管理をおこない、粘度の上昇をしっかりと防ぎました。

さらに、こうして出来上がった風味を落とさないよう、日持ちする冷凍ではなく、あえて賞味期限の短い「冷蔵」の状態で店舗へ運んでいます。

これも、おいしさを守り抜くための大切な決断です。

これらの工夫が重なり合って初めて、高い空気含有量による「ふんわり・シルキーな口当たり」と、飲み込んだ後に豊かなミルク感が残る、独自のソフトクリームが完成したのです。

お食事の締めくくりに


熱々のハンバーグでお腹いっぱいになった後でも食べられるふわりとした食感。

お食事の締めくくりに口にしていただくあの一口に、これからも私たちは大切に向き合い続けます。

今日もどこかのお店で、スタッフたちが機械と丁寧に向き合いながら、とびきりなめらかなソフトクリームを巻いています。

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